コンディショニングとローディング

2007-05-22ちょっとレースで良い成績を残せたもだから、調子コイてコンディショニング&ローディングの話などを。
最初に書いておくが、オイラのトレーニング量は恐ろしく少ない。運動らしいことは、火曜の夜に1時間、土曜の午前中に4時間半、それぞれ自転車に乗るぐらい。それらも雨が降ると中止(振り替えはしない)。ローラー台とか筋トレとかとも無縁。だから、自転車通勤していたり、週末に一日中自転車を乗り回している人がとてもウラヤマシイ。

しばしば人から「普段はあんな程度(たいして速くないし、練習も少ない)なのに、本番(レース)になると速いのだ?」というような質問を受けるが、ひとえにコンディショニングとローディングに頼っていると言えるだろう。
ということで基本編。
コンディショニングとは、運動能力のピークを合わせること。風邪気味だったり腹痛だったり寝不足だったりは論外だけれど、休んでばかりでもピークはやってこない。
人間の身体というのは不思議なモノで、大きな負荷をかけるとそれを乗り越えようと頑張ってくれる。その”いちばん頑張っているところ”をレース当日にブチ当てれば良いのだ。
一般的には、ターゲットとする日の2ヶ月前ぐらいから徐々に運動を激しくして、2~3週間前ぐらいに最大限に追い込む。必ずしも量(時間や日数)を増やす必要はなく、中身を濃くすればokだ。そしてもう動けません……っていうぐらいまで身体をイジメてヘトヘトにしてしまう。たとえばオイラの場合だと、2週間前の土曜走行で、目一杯の心拍(170中盤~180bpmぐらいの無酸素運動領域)で峠を上り続ける。
その後当日までは三味線を弾くがごとく、テキトーに流しておく。心拍でいうなら160bpm前後。追い込みの疲労を解消しなくてはならないのだけれど、休養し続けるとナマってしまうから「いざとなったらあの苦しさが再現されるぞ」的に、脅しをかけて緊張を保ちつつ休ませるカンジだ。
同時に、3日前からローディングを始める。
ローディングとは身体の中にレースで必要な要素を溜め込む作業。水をたくさん飲むと一時的に身体は水を溜め込み(ウォーターローディング)、炭水化物を大量摂取すればエネルギー源(グリコーゲン)を一時的に溜め込んでくれる(カーボローディング)。
それらはあくまでも一時的なもので、恒常的にそんな食生活を続けてしまうとグリコーゲンはやがて脂肪へと変換されて、単なるデブ&ムクみ状態になってしまう。
ということで、炭水化物と水を重点的に摂取する。パスタ、ゴハン(米)、ウドンなどが代表例。揚げ物のように油っぽいものは消化するのにエネルギーを使うからNG。たとえばオヤツやデザートも、ショートケーキのような洋菓子ではなくて、饅頭などの和菓子やバナナなどの果物にするといいだろう。
生ものや消化しにくいものも胃腸管理の面から避けた方が賢明で、とにかく消化の良さそうな炭水化物と水分をいっぱい胃に流し込もう。
同時にサプリメントとして、マルチビタミン剤、マルチミネラル剤を摂る。ビタミンとミネラルなしには、身体は動かないのだ(ビタミンローディング&ミネラルローディング)。
ただしそれらのサプリメントは摂取し続けると栄養素の吸収能力が低下してしまうから要注意。たとえばビタミンは本来野菜から摂取すべきであるが、ビタミン剤に身体が慣れてしまうと、「ビタミン剤を飲んだ直後の、高濃度ビタミン状態」からでないと吸収できないという、鈍った肉体になってしまうためだ。
だから、サプリメントはあくまでも「ターゲット日の数日前から当日まで」に抑えるのが賢明だ。
そして迎えたターゲット当日。
ご飯はスタートの2時間前を目安にしっかりと食べる。もちろん炭水化物中心だ(王滝100kmのように極端に長いレースの場合は、1時間前まで食べ続けてもok)。思ったほどノドを通らないという場合は、シリアルに牛乳をかけたり、ウイダーインゼリーやトップテンなどを併用するといいだろう。そしてビタミン剤、ミネラル剤を飲む。目覚めのコーヒー(カフェイン)も忘れずに。
これだけすれば身体の下準備はバッチリだ。あとはパフォーマンスを引き出す展開に持ち込めば、必ず良い結果が出るはずである(続け)。
(CUB)

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