J八幡浜などでの機材

はぁぁ。
集中力が途切れると、こうもイメージと乖離した走りになってしまうものでしょうか。
6周のところ、4周で終了。37位という不本意な成績でした。
不完全燃焼だった分は、老体に鞭を打って、全日本選手権で頑張るとします。
そのへんの不甲斐ない状況は練習ブログを参照していただくとして、ある方から「ほほう、これは!」と言われたコトがあったので紹介しておきます。
それは最近みなさんを悩ませている、29erホイールのXCバイクにおけるチェーンリングの話です。
近年、MTBのフロント変速は、W化が急速に進んでいます(先鋭的な一部の人たちは、フロントシングル化を進めているぐらいですし)。
チェーンリングを2枚にするメリットは
軽量化、フロント変速頻度の減少、フロント変速性能の向上、Qファクターの狭小化、見た目のシンプル化、などでしょうか。
しかし一方で、29erのビッグホイールバイクで実施しようとすると、「激坂登坂でギヤが足りない!」なんて問題が発生しますよね。
たとえばXTRのFC-M985なんて、最小インナーギヤが28Tです。
FC-M985が発売されたタイミングと29erが一般化したタイミングがちょうど合致したため、発売と同時に時代遅れなスペックでした。
オイラがクランクセットにスラムXXを使っているのは、FC-M985を使いたくても、使えるだけの”脚”がないからにほかなりません。
変速性能はXTRの方が数段優れているのですが、踏めなければ使いようがないのです。
そしてスラムXXのインナー26Tでもギリギリ。本当なら24Tを使いたいぐらい。。。
さて大江良憲のクランクセット。
バイクはスペシャライズドの29erカーボンバイク、スタンプジャンパーHTです。
スペシャライズド純正のSワークス・カーボンクランクには、トルバティブのチェーンリング(38×24T)が付いていましたが、コレが変速の歯切れが悪いんですよ。
特にXTRのフロントメカ、FD-M985との相性が悪い!
ということで、昔あったSLXのWクランク(FC-M665/36×22T)のチェーンリングを装着しています。
5月6日に開催された滋賀・朽木J1レースでは、コース一部にゲレンデ直登の激坂がありました。
あの坂を唯一乗って走り続けたのがエース大江なワケでして、その秘密はココにあったんです。
フロント22T×リア36Tのファイナルギヤがあったからこそ、全周回100%乗車が可能だったのです。
ギヤ比もさることながら、シマノ製チェーンリングの歯切れ良い変速と、FD-M985との相性の良さ! 一度使うとトルバティブのチェーンリングには戻れません。
ちなみに細かなコトですが、チェーンリングは本来9速用ですので、変速調整は若干シビアです。
またSLXのインナー22Tはスチール製なので、デオーレXT(FC-M770)用のアルミ製22Tがオススメです(形状は同一)。

片山梨絵のバイクも同様の仕様で組んでおり、シーズン前半のW杯では、36×22Tを装着して遠征していました。
しかし所詮はSLX品質。イマイチ仕上げも美しくないし、何より本来は9速用設計。
ということで、八幡浜UCIレースに向けて、FC-M785用に追加された38×24Tを装着です。
  
PCD寸法こそ同じながら、そのままでは装着できないのでちょっと工作。
まずはアウターギヤの内面(取り付け穴部分です)を金ヤスリで削り込んで、スペシャのスパイダーに収まるようにします(中写真の、左側が未加工状態、右側が加工後の状態)。
さらにインナーギヤは、チェーンライン調整のためにスペーサーを噛まします(右写真)。
ということで完成したのがトップ画像。
軽量なSワークスのカーボンクランクに、歯切れの良いシマノ製チェーンリング、しかも38×24Tという29erに最適化された歯数。
この仕様で、彼女は無事に八幡浜も勝ちました。
そして今週末には全日本選手権9連覇に挑みます!
(長文にお付き合いいただき、ありがとうございました)

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