さて、開幕戦直前になってしまいましたが、2011年バイク紹介の続きです。前回はコチラ。
毎度フレームから組んでいますが、フレームから組むメリットは好き勝手なパーツをアッセンブルできるところ。
2010年はリリースされたばかりのスラムXXをフロントフォークを含めてフルセットで組み込み、2×10速トランスミッションをいち早く導入すると同時に、フォーク/ブレーキ/シフトのマッチングの良さという恩恵にあずかりました。
2011年はここにシマノを混在させています。
ということでパーツスペックは以下のようになっています。
フレーム:TREK / 2011TOP FUEL 9.9 SSL / 18.5″
フォーク:ロックショックス / SID-XX テーパードφ15mmスルーアクスル / 120mmトラベル
Rショック:DT / XRカーボン
シフター:スラム / XX
Fディレーラー:シマノ / デュラエース FD-7900 / φ34.9mm
Rディレーラー:スラム / XX ミドルケージ
チェーン:KMC / X-10 SL
右クランク:シマノ / アルテグラ FC-6604 / 172.5mm
左クランク:シマノ / デュラエース FC-7800 / 172.5mm
チェーンリング(アウター):シマノ / アルテグラ FC-6604用 / 39T
チェーンリング(インナー):タイオガ / スタンダードリング / 26T
BBベアリング:エンデューロ / セラミック
スプロケット:スラム / XX / 11〜32T or 11〜36T
ホイール:ノーチューブ / ZTR-RACE
タイヤ:ノーチューブ / クロウ26×2.0
ハンドルバー:リッチー / スーパーロジック カーボンフラット10D / 620mm
ステム:ローター / S3X / 90mm
グリップ:ボントレーガー / レースXXXライト
サドル:ローター / SD1
シートポスト:ボントレガー / レースXXXライト カーボン / 185mm長×20mmオフセット
ペダル:クランクブロス / エッグビーター 4チタン
ボトルケージ:ボントレガー / レースXXXライト カーボン
昨年末にシマノXTRがモデルチェンジをして、その中でどうしても使いたかったパーツがブレーキです。レバータッチとコントロール性が素晴らしいだけでなく、一番の魅力は優れた安定感にあります。
パッドとローターのクリアランスが大きめに取られ、いわゆる”ドラッグ現象”が起きにくいため、最初にきちんと組み付ければずっと同じフィーリングがキープされます。
スラムXXのブレーキはXTRに比較すると不安定です。使っているうちにいつの間にかドラッグしていて、キャリパーの固定位置を再調整しなくてはならなかったり……。
そういう部分ではJUCYシリーズの方が優れていましたね。あれは本当にいいブレーキでした。
ただしXTRのレバーは、レバー長が短めにデザインされています。コレが人によっては欠点に映るはず。
オイラは中指一本でブレーキを掛けるのですが、レバーが短くて指が掛かりにくいのですよ。シフターとの位置関係を試行錯誤しながら取り付けているのですが、ちょうど良いところを探すのに苦労します。
今回、バイクの軽量化に大きく貢献してくれるたのがクランク周りです。
先代アルテグラの右(トリプル)×先代デュラエースの左という、変則的かつ贅沢なチョイス。
チェーンリングはアウターを外してダブル仕様です。
インナーのチェーンリングにタイオガ製品を組み合わせていますが、ここで問題になるのが変速性能です。レース中でもストレスにならない変速の歯切れを確保するため、インナーギヤとクランクとの間に0.5mm厚のシムを入れて、きちんとしたチェーンラインが出るようにしてあるのです。
そしてフロントディレーラーもデュラエース。やはり軽い!
2010年のフレームはシフトワイヤを上からしか引けなかったので装着できなかったのです。
2011年のフレームも、デフォルトでは上引きですが、無理矢理下引きにしました。
そんな加工が上の写真です。
2011トップフューエルではワイヤ類はフレーム内蔵となっており、ヘッド部から入ったFD用のシフトワイヤはトップチューブ内を通って、シートチューブ中央部から出てくるのが標準です。
それを、本来はRブレーキ用オイルラインが通るはずの、BB裏の穴から出しています。
代わりにRブレーキ用オイルラインは、シートチューブから出しました。
つまり、FD用シフトワイヤとRブレーキ用オイルラインの位置をスワップしたんですね。
変則的加工の結果、クランク周りは完全にロード化されました。
ロードクランクを使うメリットは、軽量化とともにQファクターの狭小化にあります。
左右ペダルの取り付け位置をできるだけ内側に入れることで、フレームの中心に近い場所でのペダリングが可能となり、結果としてペダリング効率が向上する……と常々体感しているからです。
MTBクランクに比べQファクターが狭いロードクランクを使えれば、よりいっそうQファクターを詰めることができるというワケなのです。