防寒アイテムの防寒性を高める工夫(冬物アイテムを売切セール中)

春なのにまだ肌寒い日も続きますが

詳細は店頭にて・・・


すっかり春のはずですが、今週前半は三寒四温の「寒寒寒」のローテーションというところですね。週末にかけてようやく春本番の到来でしょう。
そんな中、店頭では冬物アイテムを絶賛売り切りセール中です。よかったら手にとってご検討ください。


 
ところで、グローブやサイクルジャージなどの冬用ウェアの防寒性能がいまいちだと悩んでいる方はいませんか?
その製品が高い機能性を謳っているのに「繰り返し使ったら保温性が落ちた」「着ていても最初だけ温かいのに時間が経つと寒くなる」などのお悩みにお答えします。

生地繊維の厚みで冷たさをブロック

生地繊維の厚みで冷たさをブロック


まずは防寒ウェアの基本的な構造をおさらい。
黒い部分がウェアの断面全体です。「外気の冷たさから皮膚を遠ざけること」が狙いになっています。
生地の厚みが薄いものでも、冷たさの伝わりを防ぐため、繊維構造(緑)が複雑に重ねられています。


汗をかいても防寒機能を維持できる製品もあるよ

汗をかいても防寒機能を維持できる製品もあるよ


このように少しくらい汗をかいても、繊維構造が水分子の伝熱効率を抑えてくれる製品もあります。


使用による着圧などで繊維が潰されてしまう

使用による着圧などで繊維が潰されてしまう


ところが何度も着用・使用することで、生地繊維が押しつぶされてしまいます。
あるいは洗濯によって押しつぶされることもあります。


生地繊維が薄くなると防寒性が低下

生地繊維が薄くなると防寒性が低下


そうなると、外気の冷たさが皮膚に伝わりやすくなってしまいます。(①の画像を比較してみてください)
これが「防寒性能が最近落ちた」と感じる理由なのかもしれません。



 
ライド後は繊維が汗(水分)を含んでいるので…

ライド後は繊維が汗(水分)を含んでいるので…


ところでライド直後は、発汗により繊維の中には少量の水分を含んでいることが多いです。


乾く前に急速に温めて水分子を膨張させる

乾く前に急速に温めて水分子を膨張させる


この水分子を温めることで膨張させ、その力を使って生地繊維を元通りに解してやるのです。
とりあえず、暖かい部屋のなるべく高い場所に干すのがいいでしょう。


すると繊維が解されて、生地繊維が元通りに近い形に復元される

すると繊維が解されて、生地繊維が元通りに近い形に復元される


膨張させてから水分を乾燥させれば、このように生地繊維がほぐされた状態に戻るはずです。
ポイントは「温かいところで乾燥させる」ことなのです。
洗濯後、寒い日に外干しすると、もしかしたら防寒製品の性能を損なってしまっているかもしれないのです。


毎回使用後に洗濯はしないであろう冬用グローブは、使用直後にこの温めと乾燥を行うと良いと思います。
またシューズについては、シューズ乾燥機なるものもあるので、使用後に温風乾燥させるのもいいでしょう。
グローブをドライヤーの送風口にはめてスイッチON

グローブをドライヤーの送風口にはめて


で、グローブの場合なんですが、上記⑥の温めのときに、ヘアドライヤーを使っていっきに温めて、そのまま冷風乾燥をさせるのもいいのではないかと思います。
乾かないうちにまた冷えてしまえば、水分子が縮んでしまい繊維構造も圧縮されてしまうかもしれないので、そのまま乾燥まで持っていくのです。


ヘアドライヤー

ヘアドライヤーを温風→すぐ冷風にする


ドライヤーは本来かなりの高熱を噴き出すので、温風を連続で使用することはNGです。グローブ製品の耐熱温度を越えてしまい、製品の縫製や成型を傷めてしまうことでしょう。
なので、こまかな温度調整ができないドライヤーの場合は、数秒だけ弱風で温風(熱風)を送り、すぐにスイッチで冷風に切り替え、一度出力温度を下げやります。この「ちょっと温風→しばらく冷風」の繰り返しを、グローブの中身の湿りがなくなるまでやります。(忙しいときは最初の1セットだけでも効果が分かります)


ドライヤーで温風を当てる時間は数秒程度ですが、ドライヤー性能によって様々です。
タイミングの計り方は、ドライヤーを手に近づけた状態で温風を流したとき「アチ!」と感じたときは長すぎると思ってください。(本当にアチっとならないでくださいね)
もしくは、室温が高めの部屋であるなら、ドライヤーの冷風(送風)だけでも効果はあります。
また冬用ジャージなどは、使用後すぐに洗濯乾燥できないときであっても、室内の温かいところ(天井近くの高いところ等)で、冬用ジャージをとりあえず干しておくだけでもいいと思います。むしろ使用後にすぐそのまま洗濯機などに入れてしまうと繊維が潰れてしまい、これはマイナス効果だからです。
冬物アパレルをタンスの奥のほうにしまう前に一度お試しください。
なお各アパレルウェア製品には、洗濯方法や乾燥方法についての細かな指定がされています。その指示を十分に理解したうえで、上記の復活方法をお試しください。

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