J1レース最終戦、石川県瀬女大会。遠路はるばる行ったものの、実質的に今期の最悪リザルトとなる13位。 うーん、現実はキビシイ！
ですが、来期へ向けた課題を多く発見できた、手応えのある最終戦でした。

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土曜の試走は曇り時々雨。路面はウエット。マッドまでは行っていないのでスペシャ・ファストラックLKで問題なく走れるが、夜間の天候次第では路面が一変するか？

宿に入り、徹夜移動の仮眠を取り、6時より夕食。9時就寝。しかし朝方に喘息の発作。
昨年は「季節的なものかな」と思っていたが、どうやら宿に原因があるようだ。
来年は違うところを手配せねばならない。 気管支拡張剤を吸入して発作を抑えるが、過敏になっていることに変わりはない。

会場入りして1時間15分前からアップに入るが心拍を上げられない。
発作を起こさないように、そろりそろりと。代わりに時間を長めにじっくりと。ローラーではなく、気晴らしも兼ねて一般道を走る。微妙だけれど仕方ない。

マッド用タイヤを使うか迷うが、前後ともに軽量オールウエザー向けタイヤ、シュワルベ・ロケットロンをチョイス。

コールは9番目。岡本くん＆沢田くんの後ろ、2列目に列ぶ。そして11時、定刻スタート！

水をたっぷり含んで重くなったコースをダッシュ。右前方の沢田くんについて前へ。1列目スタートのシオミさんをかわして、舗装路上りでいつものようにシングル位置を確保。

さらに続くダブルトラックの激上りをこらえる。 アップが十分にできていないから苦しい。
ピークまで上がってシングルへ。なんとか5、6位ぐらいで入れたか。

それにしても泥だ。昨日とは比べものにならない。ウエットではなく、マッドコンディション。
ラインが安定しないが、それ以上に安定しないのが呼吸。
再発作は起きていないが苦しい。
酸素が入ってこないカンジ。

シングル激下りを終えて、トラバース区間をこなす。
1周目は路面を確認しながらなのだが、集中力を保てない。
折り返して田んぼの中の作業道。路面が重い。いや、身体の動きが重いのか？　後ろから誰かに引っ張られているようだ。

10シーズンの今までの展開だと、序盤は10位ぐらいの位置をキープして、中盤から終盤にかけて順位を上げるというのが常だった。
しかし今日はこらえられない。
重い路面ではパワーが必要なのだが、もとから筋力が少ないのに加えて、100％まで持って行けていない。 自分の中では頑張っているのに何人もにもパスされる。
後半のループをこなして、1周目を12位で終える。

2周目。やはり抜かれっぱなし。
心拍は落ち着いたのに酸素を取り込めない。 重い路面で進むにはトルクが必要で、背筋を使いたいのだが使えていない。

腰が痛い。

18位まで順位を落とす。うぅぅっ。

3周目に入ったところでフィードミス。
今回は泥だらけになるアイウエアの交換もしていたのだが、受け取ったアイウエアを掛けそびれて、その後のボトルを落とす。
あたふたしている間にまた抜かれる。自分の中で歯車が噛み合わず、何ともグダグダだ。

直後の林道上りでシマノドリンキングの松井さんと一緒になる。
おぉ、久しぶり。開幕の八幡浜以来か？
「あれ、鏑木さん、こんなところにいるなんて、どうしたんですか？」
「いやさ、もう腰痛がひどくて」
「僕も一緒ですよ。全く踏めません。もうダメです」

そんな会話を交わす。 呼吸はすでに落ち着いて、話せるぐらいになっているのだが、身体がまだ温まっていない。
心拍を上げられない。その松井さんにもついて行けず。 最後尾スタートの新谷さんにもかわされ、23位で4周目に突入。

4周目。やっと身体が温まりつつある。やはりペースの上がらなかった松井さんを抜き直したが、彼のペースが落ちただけか？
最下部作業道の折り返しで梨絵ちゃんが背後に来ているのを確認。5分遅れの彼女にも追いつかれた。
ここで25位。
このままでは、パンクで沈んだ八幡浜の32位まで落ちかねない。何をやってんだ、まったく。
作業道のダラダラ上りで梨絵ちゃんにラインを譲って前に出てもらう。そして彼女の背後へ。

それにしてもたくましいペダリングだ。
強くなった、速くなった、そして上手くなったなと、しみじみ思う。
そんな訳で後ろから檄を飛ばす。

「いいね、いいね、その調子！」
もはや自分のコトはどうでもよくて、後先考えずに彼女の背後から声掛け。自分の不甲斐ない走りは棚に上げて応援。そして無理して同じペースで走る。
身体はもちろんキツイが、なんとか無理すれば一緒に走れるぐらいまでは温まってきたということか。

今まで抜いて行ったライダーたちを、梨絵ちゃんと一緒に抜き返す。
後半ループで新谷さんの位置まで上がり直して、14位で最終5周目に入る。
最後のフィードをこなしてもなお梨絵ちゃんの後ろを走るが、さすがに今日の体調ではキツくなってくる。林道の上りで限界。

そしてシングル下りで間に一人入られて離されてしまう。仕方ない。
ここからは再び一人旅。梨絵ちゃんが作ってくれたペースを保とうとするも、やはり目標物を失うと垂れる。
そんな弱さを露呈するが、気持ちが折れているときはそんなものかもしれない。
そしてヨレヨレになってフィニッシュ。

13位。

はふぅ。 スゲー疲れたのに、まるで「やり遂げた感」がない。
いつもの「追い込んだ感」が足りない。
みんな王滝で使い果たしてしまったのか？ 
自分の悪いところが全部出てしまった。そんな最終戦であった。