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2007-10-15昨日のJシリーズ07最終戦@瀬名を以て、雷蔵こと鈴木雷太選手とノグネンこと野口忍選手の2人が、Jシリーズからの引退を表明した。
雷蔵は、2000年のシドニーオリンピックMTB代表。ノグネンは、3度のアジアMTBチャンピオンに輝いている。ともに日本のMTBシーンを牽引してきた選手たち。
まだ世の中が20世紀だったころ、オイラは自転車雑誌の編集という仕事をしていた。
名古屋のカトウサイクルで働きながらレース活動をしていた雷蔵が、諸事情により大原満が参加しそびれたTEAMブリヂストンアンカー立ち上げ時に、大原さんの代わりに参加。今以上に身体の線が細かった、華奢な選手であった。
当時の大原さんは、三浦恭資(現日本ナショナルチーム監督)やビンセント・フラナガン(現チームトレックのコーチ&マッサージャー)らとともに、日本のMTBの先頭に立っていた選手だった。
それだけに、「大原さんからライタとは、ずいぶん格下のメンバーになったものだ」と思っていたのが正直なところだった。
ところが、だ。雷蔵はその後メキメキと頭角を現し、Jシリーズや全日本選手権でも連戦連勝。日本を代表する選手へと成長し、一時代を築いたのである。
一方、TEAMパナレーサーの体制で、次世代を担うであろう若手として駆け出しレーサーだったのがノグネンであった。90年代中盤のことだ。その後、トレックの看板選手になり、2004年には全日本選手権で優勝。
雷蔵や、今現在も第一線で活躍している竹谷賢二の陰に隠れがちではあるが、タフなコースコンディションでの堅実なレース展開やバイクコントロールは、いぶし銀のシブさを放っていた。
ある日、雷蔵の携帯に電話をしたところ、「もしもし~」と出たのは、なぜかノグネン。
あれ……? 掛け間違えた!? と、ドキドキして言い訳(?)を考えていると、
「あ、すみません。実は携帯をライタさんからもらったんですよ」
昔は携帯電話も今以上に高くて貴重だったからね~。
今から15年近く前の、そんなことを思い出した週末であった。
(一部敬称略にて失礼しました)
http://www.raizou.com/
http://www.trekbikes.co.jp/race_news/noguchi/index.html
Photo by RIE KATAYAMA
(CUB)

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