8月19日

030819 今年で2回目を迎えた轍屋夏合宿。轍屋の合宿スタイルは、『輪行・林道・キャンプ』です。このスタイルの原型は、実は店主の学生時代にあります。某大学サイクリング部にて培われた(?)キャンプツーリングの世界こそ、最も楽しく奥が深い自転車の味わい方ではないだろうか…と思う8月吉日でありました。
 さてさて今年はちょいとハードな行程だ。というか、基本的には現地(駅だったり峠だったりキャンプ場だったり)集合なのだが、レポートはオイラ(鏑木裕)の取ったルートを基にお送りしまっす。
 最終の横浜線と中央線を乗り継ぎ、午前2時に山梨県・塩山駅に集合。車中で15分ほどウトウトとするが、ほとんど無睡状態で駅に到着。輪行してきた自転車を組み立て、荷台にキャンプ道具一式を積載する。コンビニで買い出しを済ませると、午前4時に出発だ!塩山からは北へ向かう。牧丘町を経由して大弛峠(標高2360m)へ!
 標高差、実に2000m以上のヒルクライムなのだ。牧丘町のブドウ畑を抜けるころに夜明けが訪れ、中間地点の焼山峠(標高1530m)ですでにヘロヘロに疲れる。うーん先が思いやられるぜ。それにしても今年の夏を象徴するような涼しさだ。標高が高いせいもあるけれど、ひとたび止まると汗が引いて寒いのなんの…。そして睡魔にも襲われる。うー、眠いぜ。
 大休止の後、再び林道を北上。曇り時々晴れの快適な天気の元、午前10時、出発から6時間か掛かってようやく大弛峠に到着! さすがにフルキャン仕様だと登りが遅い。
 峠からは登山だ。奥秩父の最高峰、北奥千丈岳(標高2601m)に登る。途中の夢の庭園や山頂からは、眼下に今し方走ってきた川上牧丘林道が臨め、素晴らしい充実感。それにしても標高400m弱の塩山駅から、人力だけで2200m以上も一気に登ってきてしまった。
 さて、大弛峠からは長野県側へと下るのだが、ここがいかした路面の林道なのである。ガレ場が多く、ガードレールも少ない。スピードの出しすぎと荷崩れには要注意なのだが、だからこそ楽しかったりする。通常のMTBツーリングと異なり、ギャップでいかに荷物やキャリアに負担を掛けないか…というのが重要なライディングテクニックになるのだ。何も気にせずガンガン下ってしまうと、荷崩れを起こして大変なことになってしまう。まぁ、荷崩れに気づけばまだいいのだけれど、「下り終わったら後ろに積んでいた荷物がなくなっていた」なんてことだとそれこそ悲惨。加えて車重があまりに重いため、急なライン変更や、それこそ前輪を浮かせてギャップを越えるなんてことは不可能である。このためライン取りにはいつも以上に気を遣うのだが、それだけに大きなギャップで振動を感じずに走れた時などは「ムフフフ」と一人悦に入ってしまうのであった。
 しかし、そんな楽しい下りは、ものの30分強で終わってしまう。登りは6時間もかかったのに…。ということで午後2時にキャンプ場着。さーて、昼寝でもするか。
 午後5時、目が覚めると金峰山に登っていたグループがいつの間にか合流していた。ってことで夕飯をつくりはじめる。といっても、いつも通りにカレーライスだ。今回は、日本風ポークカレーと、タイ風チキンカレーだそう。ビールを飲んで、カレー食べて、高原の夜は静かに更けていくのであった。
 翌日は朝から雨。それも大雨。なんてこった。まぁ、とりあえず朝飯の豚汁を作る。ウマイ! 身体が暖まって目が覚める。しかし…雨足は一向に収まらない。予定ではここから三国峠を越え、中津川林道を経由して埼玉県の秩父まで行くはずなのだが…。
 まぁ、いつまでもキャンプ場にいるわけにもいかないので、荷物をまとめて出発するのだ。向かうは…小海線の信濃川上駅。キャンプ場から1時間ほどのところにある最寄り駅だ。ここから輪行して帰ることにしました。三国峠は去年も行っているしね。また来年にでもチャレンジしましょう。

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