SRAM-XX

XX-1スラムの新コンポーネント“XX”がリリースされることはすでにメーカーサイトにもアップされていますが、早速そやつを使う機会がありました。XXは、従来の最上位機種であったx.0の上に位置するだけあり、そのスペックは特徴に満ちています。ちなみに発音ですが、メーカーサイドでは「エクスエクス」と言ってくれ、というカンジのようですけど、みんな「ダブルエクス」と呼んでいます。
さて、XXのファンクションの中でも最も注目を集めるのが、2×10速のドライブトレインでしょう。リアのスプロケットを10速化し、11〜36Tというワイドなものを製作。この歯数構成は、今までの11〜32Tのスプロケットのロー側に、特大の36Tを付け加えた、というようになります。
これに伴いフロントのチェーンリングを2枚化。今回使ったものは39×26Tでしたが、ほかにも2種類バージョンが用意されます(詳しくはスラムのサイトを参照)。ブレーキなんかはエイヴィッド・エリクサーCRのデザインをちょちょっといじってローターを2ピースにしただけですが、このドライブトレインには感激です!
最初のメリットとして挙げたいのは、フロントの変速頻度の減少でしょう。リアが36Tまであるので、ちょっと脚のある人だったら、キツイ上り以外のほとんどの場所を39Tのアウターだけで済ませられます。
XX-2続いてのメリットは、Qファクターがとても狭いということです。左右クランク幅(ペダル取り付け位置)で156mm。シマノのMTBクランクが、確か170mmぐらいあったはずなので(←帰国したら調べます)、マスプロ製品としてはヤバイぐらいの数値です。クランク先端の裏面とチェーンステーとの隙間が少ないことが写真からも判断できるはずです。
実際に乗ってみても違いがすぐに分かります。いやー、上りで脚を回しやすい! オイラはQファクターの広いクランクを使っていると、引き脚の時にカカトを内側に入れようとするクセがある、つまり「引き脚だけガニマタ状態」になるのですけど、それが出ません。足の位置を気にすることなくペダリングができるというのはスバラシイです。
変速性能、とりわけフロントに関してはシマノXTRのFC-M970が圧倒的に優れていたわけですが、それに迫るぐらいの性能を発揮しています。ただし、踏まえて頂きたいのはXXはチェーンリングがダブルだということ。ダブルだと、フロントディレーラーのセッティングを「オーバーストローク気味に」取り付けられるので、インナー→アウターへの変速性能は、同じチェーンリングを使っていたとしても向上する傾向になるからです。だから、公正な目で見れば、同じトリプル仕様同士だったら、おそらくシマノにまだ軍配があると判断できるでしょうね。
他にもフロントダブル化によって、左シフターの操作性が向上するとかイロイロな利点はあるのですが、長くなりそうなのでこの辺で……。

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