Roubaix SL4 その2

さて、そんなルーベSL4だが、まず乗ったのはトップモデルのS-Worksではなくエキスパート(45万円)のもの。アルテグラDi2をフル装備したお買い得グレードだ。
低速、高速、ダートと様々なシチューエーションを試していく。
ペダリングして感じたのは、「あ、ターマックSL3だ!」
ターマックSL4のヘッド周りからエンドまで棒が通ったようなガッチリとした剛性感とも違う、気持ちいい剛性感は万人受けするだろう。急加速に対してはややもたつく感じもするが、使用しているホイールの影響だろう。完成車で45万円、しかもDi2装備の物ですべてを求めるのは酷だ。それでも気になるのは、急加速のときだけだから「文句を言うなら、ココ」というレベル。
ハンドリングは50km/hを超える下りでも、写真のようなダート(ちなみにMTB耐久レースで使うルート)でも真っ直ぐに走れる。これって非常に重要なことで蛇行=余分な距離を走ることで結果的に遅くなるが、ケイデンスが60回転を下回るような登りでもペダリングすればいいだけだ。白線の上をビシッとトレース出来る。もちろん、ハンドリングが重いわけではない。むしろ、ハンドリングが重いとフラ付いてしまうはず。
ロングライドは元より、他人よりも短い距離を走れるわけだからヒルクライムでもこの安定感は武器といえるだろう。
ルーベのウリである振動吸収性は、舗装路、ダートでチェックした。王滝のようなコブシ大の石がある路面も走った。サスペンションのようにフレームが可動するわけではないので振動はあるものの収束は極めて早く、フレームの中で反響している感じはない。
ただ、その性能はアップしているらしいが正直なところSL3からの進歩はあまり感じなかった。というか、既に十分なレベルにあったので(歴代ルーベでMTBの試乗コースを走ってきてるので言える)、あえて垂直コンプライアンスという数字を追わなかったの英断と言えるかもしれない。また垂直コンプライアンスが今以上になってしまうと、サドルとペダル間の位置関係が常に変わることになるのでフィッティングに影響が出ることも考えられる。
まぁ、実際にはS-Worksだとコブルゴブラーシートポストを使うと数字は2倍になるが、動く部分がヤグラ下部なので影響としては数字よりも少ないハズだ。この後に乗ったS-Worksではそう感じた。
トータルで見るとルーベSL3も僕は「かったるいバイク」とは思っていなかったが、明らかに気持ちいいバイクに進化したと思う。
というのがルーベSL4 エキスパートDi2の感想。
続く

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