Jシリーズ瀬女レポート

2009年。40歳代突入とともにオイラは本格的なトレーニングを開始しました。
以来(といってもまだ3年程度ですが)、果たして中年のオッサンはどこまで速く走れるようになるのか?? という壮大な実験をやっております。
当初の目標はズバリ、『ロンドンオリンピック!』……(の予選に出ること)なのです。
そのためには2011シーズンに最上位カテゴリーであるエリートを走り、それなりの成績を残さなければ……ということで、自分の中での「それなりの成績」を、「2011年ナショナルランキング20位」と設定して、ロンドンオリンピック予選までの中間目標に掲げてみた次第です。
去る10月9日、石川県瀬女高原でJシリーズ最終戦が行われ、リザルトはは20位。
年間ランキング27位でシーズンを終了しました。
中年オッサンのエリート参戦1年目としてはボチボチのランキングのようにも思えますが、自分が掲げた目標は残念ながら達成できず……まぁ、そもそもの目標設定値が高すぎるだろ、って突っ込まれそうなトコロではあるのですけどね。。。
ということで、前置きが長くなってしまいましたが、瀬女大会のレースレポートっす。相変わらず一部敬称略にて失礼します。
【レース前日(10月8日)】
夜通しクルマを運転して朝8時に瀬女着。会場駐車場にて仮眠。
10時よりゴソゴソと準備してエース大江とともに試走へ。
一部湿っている部分はあるものの、路面は概ねドライ。
上り・下りのほか、岩場のテクニカルセクション(通称”きもだめし”)と平地パワーセクションが組み合わされ、MTBでの総合力が試されるのが瀬女のコースだ。
昨年は雨により全面泥の「パワーオンリー」と化したコースに、さらに秋のアレルギーが加わって、エキスパートで13位と撃沈したが、同じ轍は踏みたくない。
週間天気予報と、7日に現地に入ったエース大江&谷監督からの路面コンディション報告により、タイヤはFスペシャ・レネゲード(26×1.95)+Rスタンズ・ノーチューブクロウ(26×2.0)に決め打ちしてきた。
平地や上りでのペダリングの軽さと、下りでのFグリップの良さをバランスさせた仕様である。
さらに3日前からアレルギーを抑えるためのステロイド吸入薬を使用。
高負荷時にどれだけ効いてくれるかは分からないが、やれるだけの対策をしての現地入りだ。
試走では、あまりの睡魔で視線が路面を追い切れず、下りで何度も「コレはヤバイ!」とヒヤリとする。とてもではないがレーススピードでのライン確認はできそうもない。
ということで、きもだめしの岩場下りだけ3回ほど反復をして通れるラインを確認し、通しでは2周のみを軽く流して終了。
金沢市街まで下りて海鮮丼で腹ごしらえし、とっとと買い出しをして宿にて爆睡。
かつてはレース前というと、たとえば王滝のようなホビーなイベントでも緊張して……というか力みすぎてしまい睡眠が浅かったものだが、最近じゃすっかり慣れてしまった。
こういったストイックなレース前夜でも爆睡できるのは嬉しいことだ。
 
【レース当日(10月9日)】
7:30 起床。エリートのスタートは14時と遅いからのんびりだ。
10:00 会場入り。途中、エキパ&エリート女子の応援など。
11:30 昼食&コーヒータイム。
12:00 ローラーでのウォームアップ開始。いつもより開始が早いが、アレルギーが出ているときは少しずつ体に負荷をかけないと、喘息の発作が出てしまうのだ。
13:20 レース前のカロリー摂取。今回はハニースティンガーのバー。それからビタミン(お約束?のリポD)。
13:40 ローラー終了。 選手招集地点へ移動。
ランキング順により、22番目だったかにコールされる。3列目。
左隣は今年のマスターチャンプであるストラーダの山本朋貴。前はウイングの代田和明。さらにその前がエース大江。うんうん、良い位置だ。
そして14:00レーススタート。レースは6km×6周。
スタート直後は舗装の上りで、集団でのもがき合い。我先にと全員がうりゃうりゃ〜っ。

↑相変わらずスタートは速いエース大江。最前列から飛び出す。
直後、キャンデール山本和弘が先頭でチェーン外れ。あやうく突っ込みそうになる。
急にMAXまで心拍を上げると発作が出かねないため、コチラは程ほどのペースで。30位ほどで最初のシングルに突入。
背後に復帰した山本カズ。抜かさせてあげたいけれど、コースがあまりに狭いので、下りきったところまではガマンしてもらう。

↑1周目。カズと並走する貴重な(!?)ショット(via:http://www.yamamotokazuhiro.com/
何人かを抜きつつ、26位で1周目を終え、2周目へ。
最初のシングルが終わり、きもだめしへ向かうところで、フロントを変速した瞬間、チェーンを内側に落としてしまう。乗りながらガチャガチャとやってみるが入らず……。
止まって入れ直していると、スタートからずっと視界に入れていた代田サンに置いて行かれ、さらにオダジーことシーナックの小田島貴弘に追いつかれる。どうやら背後にベタ付き。むぅぅ、いやな展開だ。

↑過去、何度オダジーと並走してきたことか……。
3周目。どうやら発作は起こらないようだ。これなら行ける。
代田サンからは遅れてしまったが、オダジーを振り切り、ナカザワジム園部来夢、エシケンこと江下健太郎、埼玉県人の中間森太郎のパックに追いつく。
4周目。ライムくんとエシケンが遅れ、代わりにエース大江のキャンプ中間である石黒大樹が追いついてくる。モリサン、石黒さんとともに3人パックで前へ!

↑前から、オイラ、モリサン、石黒さん。
5周目。相変わらず3人パック。フィードゾーンでジェルを取るか迷うが、トップが背後に迫りつつあるからコレが最後の1周か?? ってことでボトルのみを受け取る。
とにかく最終周と想定して、シングル手前では積極的に前に出て、なんとか下りで振り切ろうとする……も、やはり平地&緩斜上りで追いつかれる。
勝負はゴールライン手前の80%テントまで持ち越し。そして最後にモリサンを抜き返して18位でレース終了だ!!!
6周目。……と思ったら、なんと最終周回に入れた!

↑オイラも嬉しいが、モリサンも嬉しい様子。思わず握手を求められる。
そして我々が通過した直後、ゴールテープが張られて、トップであるスペシャライズド小野寺健のゴールを待つ準備が行われる。ギリギリだったようだ。
しかし残念ながら、オイラのエネルギーは切れて脚は完全に終了済みになっている。
フィードゾーンで今更ながらジェルを補給するが、時すでに遅し。
上りでちょっとでも負荷を掛ければ、脚がピクピクと痙攣を起こしそうになる。
モリサンに置いて行かれ、石黒さんにもついて行けない。
ペースはガタ落ち。にもかかわらず受ける声援。本当にありがたい。
それまでの「がんばれ〜」に代わって、「おつかれさま〜」「おめでとう〜」と。
そう。Jシリーズのエリートクラスでは、この「トップと同一周回で完走できるかどうか」が、気持ちの上でとても大きな差になるのだ。
我々のように真ん中あたりをウロウロとしているライダーにとって、”完走”はこの上ない名誉であり栄誉なのである。
完走最終ライダーとなってはしまったが、20位でゴールラインを通過。

そのゴールラインの向こうには……。
無事に10位でゴールしたエース大江。
エリート女子で危なげなく優勝した梨絵ちゃん
前のエキパレースを走っていた荒井サン。
夜行バスで駆けつけて応援&写真撮影をしてくれたKANEYANサン。
つい先ほどまで一緒にコース上で戦っていたモリサンと石黒サン。
2年前の瀬女で並んでスタートした「クロスの鬼」こと佐宗サン。
一緒に行動させてもらっているSY-NAKの方々。
TEAM轍屋の監督を引き受けてくれた谷サン。
そして1年を通してフィード係を務めてくれたREIサン。
そのほか沢山の笑顔、笑顔、笑顔。自分も笑顔。
同じジャージを着た仲間はもちろんだが、同じレースを走ったり観戦したり運営したり……そういう同じ空気を吸う大勢の人たちに支えられているからこその笑顔である。
1シーズン、本当にありがとうございました!

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