富士見J1レースレポート

30日はまたしても富士見パノラマ。今回はJ1レースに参加してきました。J1というのは付与ポイントの高いレースで、ここで上位に入れればランキングがジャンプアップできます。反面、ポイントが多いと言うことはエントリー者数も多いことを意味し、上位に入るのは難しい大会なのです。
ちなみにJMA(日本マウンテンバイク協会)のポイントランキングテーブルを参照して頂ければ分かるのですが、緑山J2で優勝するよりも、JやJ1で上位に入る方が取得ポイントが大きいのです。
こうして見ると、4月の八幡浜大会(J)においてパンクで32位に沈んだというのが、いかに大きな失態だったか、その後のダメージが大きかったか、ということをご理解頂けると思います。あそこで4位に入っていたらなー(遠い目)。
さてさて、気を取り直してJ1富士見大会です。以下、流れに沿ってレポート。
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今回も近場ということで当日入り。朝、試走をしてタイヤを悩む。夜間に雨が降ったということで路面はウエットだが、今後は持ち直す方向のためドライ用のノーチューブ・クロウをチョイス。グリップはあまりしないが、路面さえ乾けば上りや平地セクションで強力な武器になるからだ。空気圧は前後とも2.0kgf/cm2にセット。
レース会場を徘徊していると、日本カイロプラクティックセンター大船のジョーさん発見。会いたかった〜!
「もうレース連戦で身体がバキバキなんですよ〜」とお願いして、急遽見てもらう。

「あ、コレ座骨神経痛が出ているでしょ?」
「はぃ、そのとおりです。もう左足が踏ん張れなくて」
最小限の説明さえすれば、いつも一発で具合の悪いところや症状を当ててしまうのだから驚き。そんなジョーさんのカイロ&マッサージを受けて、レースへの意気込みがさらに上がる。これでショボイ走りはできませんな。
その後はいつものようにローラー台でウォーミングアップをして、スタート15分前に選手招集。
その間、会う人会う人に「本当にそのタイヤで走るの?」と言われてしまう。
見渡せば、マッド用タイヤなど、比較的ノブのしっかりとしたものを選んでいる人が多いようだ。しかし、コチラも試走で上れることは確認済み。上れれば、下りはどうにでもなる。初志貫徹でノーチューブ・クロウのままスタートラインに着く。

今回は3列目。そして100人近いエントリー者数。暑くなりそうなのでアームカバーを外して号砲を待つ。何度レースに出てもJシリーズでのこの瞬間は緊張するなー。
ちなみに4kmサーキットを6周回だ。

そして11時定刻にスタート。Jシリーズでは最初が肝心。みんな全力。先頭は優勝候補ナンバー1の横山くん。やはり40代へと突入した塩見さんが3人目につけている。いい位置取りだ。そしてオレはどこだ?

いた! 渡辺くんの隣り。いちばん左端に追いやられているじゃないか。
そうなのだ。スタート直後前に出ようとしたら詰まってしまい、路肩走行中なり。もちろん路面がしっかりしていないから大きくロス。しかし周囲と絡んでの落車だけは絶対に避けなくてはならないから仕方ない。その後センターへ出て、ゲレンデの上りをうりゃうりゃとこなして、11位で最初のシングルトラックへ突入。
まだ森の中はウエット。そんな中、ノーチューブ・クロウでは滑る。ヤバイが、できるだけ前走者に離されないようこらえる。
折り返してシングルの上り。試走時に乗れた急斜面や木の根では、前にライダーがいることでペースというか速度が乱され、幾度となくズルッとトラクションが抜ける。ときに足を付かざるを得なくなったりして、キビシイ序盤だ。

ゲレンデに出れば、路面はドライになりつつある。スリックタイヤとはいえ、下りもそれなりに攻められる。やっぱり下りは気持ちいい。早くもっと乾かないかな。
そして、シーナックの中込さんや、フィードを担当してくれたうえちゃんなど、ギャラリーからの情報には本当に助かる。現在の順位や、前走者とのタイム差を参考にして、最後に何位になれるかを頭の中でイメージするのだ。
さて1人抜いて10位を走行中、ヘアピンを曲がる度に視界に入る緑色のジャージ。2周目、3周目と確実に近づいてくる。オマエは誰だ?

ぐおっ、マーク・パーカーじゃないか。
そう。2週間前のアドベンチャーIN富士見での優勝者。後方スタートから追い上げてきたというのか。さすがに強い。しかし、こちらも今回は負けられない。そろそろ路面も乾きだして、下りもリズム良く走れるようになってきているし、ここは踏ん張らねば。
4周目。相変わらず順位は10位前後をウロウロしているが、前のライダーが3人まとまっているのを確認。2箇所の長い上りで一気に差を詰める。どうやらタレはじめている模様。これで7〜11位までのライダーが、なんとなくパックに。

しばらくは無理をせず、ペースを合わせて様子見。果たしてお互いどのぐらい脚が残っているのか?
5周目。終盤になってパックの先頭に出る。7位で最終6周目へ。とはいえ、すぐ背後には3人のライダーが張り付いた状態。
6周目。ゲレンデ上りとリフト下の激上りで、7位争いをなんとか制する。見たかオヤジパワー!

激上りと格闘中のオイラ。
苦しそうだ。ていうか、むっちゃ苦しい。
頑張れオレ! ていうか、すでに十分頑張っている。
いよいよレースも最終局面、明らかに失速しているライダーを前方に発見。どうやら後輪パンクだ。これは頂くしかない。
ゴールライン手前の80%テントで彼を抜いて、6位でゴール!

出せるものは全て出した。つまりココに横たわるのは出がらし。
表彰台には遠く絡めなかったが、今持っている力の全てを大放出。

そして表彰台の3人は、今のエキパを象徴するようなカンジ。皆が「ユースの壁」と言っている10代中高生3人組みだ。
彼らはどんなに速く走っても、[17歳以上]という年齢制限があるためエリートには上がれない。通常、J1での優勝者は次のレースからエリートに特別昇格するため、飛び抜けて速いヤツが抜けていくのだが……。
強いヤツが昇格しない今年のエキパは、とんでもなくレベルが上がっているはず。いや、今年に限らず、この状況はまだしばらく続きそうな予感……。
一応、上位陣のリザルト↓

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ちなみに今回の計測にはワキタソフトが入っています。ココをクリックすると、各クラスの正式なリザルトだけでなく、ラップタイムや計測ライン通過時の順位変動も見れますので、レースが終わってからも楽しめます。
photo by Kinoppy &今田大三

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