川崎市中原区某所という珍しい場所にて、偶然出会わしたTKこと竹谷賢二さんと話し込んでしまう。果たして本当に偶然か、それとも必然か!?
お互いに緑茶をすすりながらの2時間あまりはあっという間に流れてしまい、気がつけば陽が落ちていた。
共に69年産まれで、同時期に左鎖骨を骨折して、同時期に手術をして、一緒にワールドカップへ行ったりして、立場は違うけれど共通するトコロも少なくない二人。
ケガやトレーニングについて、機材について、そして来年のオリンピックイヤーについてなど、怒濤の話題は多岐にわたったのだが、そんな中から一つを紹介。
それは選手層(というか年齢?)に関して。30代の雷蔵とノグネンがレースシーンから去ることとなった現在、竹谷さん(もうすぐ38歳!)の下が27の歳辻浦圭一(http://www.tsujiurakeiichi.jp/)。以下、
25歳山本和弘(http://www.yamamotokazuhiro.com/)
24歳千田尚孝(http://www.geocities.jp/sendanaotaka_com/)
22歳山本幸平(http://www.yamamotokohei.com/)
21歳小野寺健(http://ken.mountainbike.jp/)
というように続く(年齢は本日現在/Jシリーズ表彰台常連者を中心にピックアップ)。
竹谷さんは、10歳以上も年下の選手と走っている(競うこととなる)のだ。
「間が空いちゃいましたよね~」と遠い目をする我々。
しかし、彼はそれでも引退することはないだろう。
アスリートとしての、純粋な持久力のパフォーマンスは、とうにピークを過ぎていることは端から見れば明白だし、本人だって自覚しているはずだ。しかし、その落ち込みを補って余りある「走り方」を体得しようとしており、一部は実現されている。この2007シーズンを終えて次のレベルへと掛かった指を、指から手へ、手から四肢へ、そして身体全体を持ち上げようとしているのである。
彼自身がまだまだ強く速くなれると思っていて(『思いこんでいる』のではない)、肉体の強化と弱点の解消に向けた具体的なプランニングが頭の中に存在しているのだ。
確かに2006~2007年の竹谷さんは強かった。いずれもシーズンを終えてみれば圧倒的な存在感だ。40歳が目の前に迫る年齢にも関わらず……。
ロートルと侮ってはいけない。待っていても彼は落ちてはこない。
この大いなる壁が大いなる壁であるうちに、若手選手には乗り越えていって欲しいと切に望む次第だ。そしておそらくそれを誰より望んでいるのは竹谷さん自身であろう。
なお、諸事情により写真は撮れず……(CUB)