怪我をしないために

本日は東京湾に臨む神奈川県某所にてツーリングだ。関東のトレイルを知り尽くした『タモっちゃん』こと吉野保さんもコンダクター役として大活躍。記録的暖冬を象徴するような天気の下、とても気持ちのいい景色を眺めながらトレイルを満喫した。
 
しかし不運なことに、ツーリング途中に転ばれてしまった方がいらっしゃった。
普通に転んだだけなら日常茶飯だからイチイチ日記になんて書かないけれど、山道を走る際の危険回避術を啓蒙する目的も含めて、あえて状況と対策を記しておきたいと思う(怪我をされた当該者の方、ダシに使わせていただいて申し訳ないです)。
 
転倒されたAさんは、ハイカーとすれ違うために止まった際に横に倒れてしまった。停止して足を着くとき、どうやらフラついてしまったようなのだ。そして、運悪く谷側へとバランスを崩し、転落……。
本人曰く、「こっちは危ないとから気をつけなくちゃという方を見たら、吸い込まれてしまった」ということだ。
 
原因はいくつかある。
 まず、足を着く方向。細い道(とりわけトラバースしている登山道など)で停止して足を着く際には、必ず山側に自転車を傾けながら、山側の足を着かなくてはならない。同様に、バイクから降りてトレイルを押す際も、体を山側に、バイクを谷側にして歩行するのが安全だ。
 次に視線。身体というのは不思議なもので、見た方向へと動いてしまう。だから「危険なところ」を凝視するのではなく、危険な箇所を確認したら「安定しているところ」を見なければならない。自分が行くべき目標時点を注視するのだ。
 最後に補給。血糖値が下がっていると集中力も低下して、転びやすくなってしまう。ツーリングのように何時間も運動を続けるようなときは、30分~1時間おきを目安に、ちょこちょこと食料と水分を口に運ぶように心がけたい。これはMTBに限らず、あらゆる持久系スポーツに共通することだ。
 
いずれも冷静に考えればどれも当たり前のことなのだけれど、乗ることに一生懸命になりすぎると思考から抜けてしまうことがある。MTBに乗り始めて間もないうちはなおさらだから気をつけたい。
 
さてAさん、下山した後に病院でレントゲンを撮ったところ、背骨の横突起が骨折していたということ。着地の際に強く打ってしまったのだろう。早くよくなって、また一緒に走れることを願ってやまない。お大事に!
(CUB)

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