8月21日

030821 当店には色々な自転車が修理で持ち込まれる。で、本日持ってこられたのは某社のMTB。「まだ買ったばかりなのですが、変速の調子が悪いんです」ということだそうだ(ちなみにウチが販売したのではないのですが)。買ったばかりならそこに持っていけば無料で調整してくれるだろうに…とも思うのだが、すでに閉店してしまっているらしい。
 で、どう調子が悪いのかと見てみると…うーん、ワイヤの張りがメチャメチャですなぁ…お? いや、違う違う、ワイヤの張りがダメなんじゃなくて、ワイヤを通しているところがダメなんじゃないか。リアブレーキ用の全アウター用アウター受けに変速用のワイヤを通しているから、変速のアウターが外れてしまってワイヤが弛んでいるのだ。その変速不良が原因となって、チェーンのプレートは曲がり、フロント変速機のガイドプレートも歪むという、二次災害(?)まで起こっていた。あーあ、なんという乱雑な組み方。他にも轍屋クオリティーにはほど遠い箇所もあったのだが、申し訳ないと思いつつそれは見ないことにしました。やり始めると部品をいったん全部ばらさなくてはならなそうだったもんで…。
 そこで組まれたれたバイクを他にも見たことがあるのだが、ヒドイもんだった。ある人なんか、スタッフに「ウチはプロショップですから」と胸を張って言われたらしいじゃないですか。笑ってしまう。んなことだから閉店に追い込まれてしまうのだ。
 港北東急のテナントだったその店に代表されるように、アウトドア系ショップのMTB販売部門は、どうもダメなところが多いように思う。きっと担当責任者はそれなりに知識があるのだと思うが、全てのバイクを担当責任者が組んでいるのではないはず。忙しくなれば、当然のように未熟なアルバイト君でさえ大活躍してしまうはずだ。そうなると、組み上がったバイクはクオリティがバラバラになってしまう。まぁ、“当たり”が回ってくればいいですけどね。ママチャリならいざ知らず、MTBやロードバイクに代表されるスポーツ車って、組み付け次第で性能が大きく変わってしまうもの。あんな不良組み付けで「MTBってこんなもんなのか」とユーザーが感じてしまうことがあったら、同業者として遺憾なことだ。

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