身長が低くても29erに乗れる

2011〜2012年シーズンを、29erバイクで走ると決意した大江良憲(2010年日本ナショナルランキング13位)。
彼の身長は 161cmです。
でもしっかりとしたポジションが実現されています。
もちろん29erに乗ることを優先させた”妥協ポジション”ではなく、100%納得のポジションです。
おそらく、身長160cm台の方で
「29erバイクに興味はあるけれど、満足なポジションが出るのか心配」
「29erは背の高い人の乗り物らしいから、自分には無理だろう」
などと思われている人も多いことでしょう。
しかし彼は「僕が乗れるということは、ほとんどの人が乗れますよ!」と言い切ります。
おそらく彼の存在は、背の低い方や女性にとって希望の光となるはず。
というこで、彼のバイクとポジションを簡単に紹介していきましょう。
大江選手が乗るのは、スペシャライズド・S-Worksスタンプジャンパー29er
カーボンフレームの超軽量29erハードテールバイクです。完成車デフォルト状態での重量は8.7kg(チューブレス化/ペダル未装着) しかありません。
【ディメンション関連の数値】
サイズ:S(15.5”)
トップチューブ長(水平値):570mm
ヘッドチューブ長:90mm(インテグラル)
【ポジション関連の数値】
ハンドル幅:620mm
ステムサイズ:90mm/-17°
サドル高(BB中心〜サドル上面):640mm
コクピット長(サドル先端〜ハンドルバー中心):530mm
ハンドル高(地面〜ハンドルバー中心):940mm(29×2.1タイヤ装着時)
横からフォームを見るとこんなカンジになります。

基本的には2009〜2010年に彼が乗っていたバイク(センチュリオン26er)のポジションがベースになっています。
サドル高はもちろんですが、コクピット長、サドルとハンドルの高さの位置関係もほぼ同様です。
大きく変更されたのはハンドル幅のみ。
以前は540mm幅に詰められていましたが、今年初頭の560mm幅を経て、バイクを乗り換えるとともに620mm幅にしました。
これは「29erだから」というよりも、「現在のレース展開に合わせて」というのが大きな理由です。
幅が広めのハンドルは、上りや平地では胸を開いて深い呼吸を可能 にし、下りでは身体をリラックスしてライン取りを楽にさせる効果があるのです。
写真は練習用ホイールを装着していますが、完成車から変更したのはステムとサドルのみです。
サドルは相性の問題で、スペシャライズド・PHENOMチーム→サンマルコ・アスピデに。
ステムはハンドル位置を低く遠くするために、シンテース・F109(75mm/-6°)→3T・ARXチーム(90mm/-17°)に変えました。
いずれも本来はロード向けに開発された製品ですが、そういったモノを上手く活用することもXCレースでは重要なコトです。
きちんとしたポジションが実現された結果
「自転車に乗ってこんなに感動したのは初めて。みんなこんなに良いバイクでレースをしていたんだ〜!」。
ということで、今年は年間通してレースで大暴れしてくれるはず……とプレッシャーを掛けておくとしますか。

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