1月12日

どうしたらより効率的に長距離を楽に楽しく速く自転車で走れるか…ということを常々考えている。人力でありながら、“自転車”というある意味大がかりな 道具を介するところがサイクルスポーツの面白いところで、効率を高くすればその人が持っているパワー以上のスピードをキープできるのだ。
ここでいう“効率”というのは、物理的・機械的な力の伝達効率もあるけれど、同時にポジションによる肉体面の稼働効率であったり、気力というかメンタル 面の充実度であったり、フレームや部品がたわむことによる快適性であったり、その時どきに合ったペダリングのリズムであったり、とにかく色々な要素が“効 率”として考えられるのだ。
オイラの場合、肉体的に恵まれているわけではなく、たとえば小学校時代の“徒競走”のように、そのまんま力勝負だとどうしても友達に勝てなかったのだ。 学生時代は、垂直飛びだって懸垂だってクラスで下位の方。だいたい一気に激しい運動をすると喘息の発作が起こってしまうし…。とにかくそんな“貧児”だっ たのだ。
ところがオイラにとって自転車というのは不思議な存在で、“効率”を考えて身体を動かすと、運動能力に優れる人たちと一緒に走行できるのである。
そんな高効率のテクニックのひとつに“抜重”というのがある。抜重というのは“加重”の反対の言葉ですね。
たとえばタイヤが段差に乗り上げようとするとき、そのままの体勢だとタイヤが段差に引っかかってスピードが落ちてしまう。そこで、前輪が段差に乗り上げ ようとするときは後ろ加重の体勢にして前輪に掛かる体重を減らしたり、ハンドルを引きつけて地面から少しだけ前輪を浮かせたりする。逆に後輪が段差に乗り 上げようとするときには、前加重にして後輪にかかる体重を減らしたり、ハンドルを押し出すようにして後輪を浮かせたりするのだ。
こうすることでタイヤが段差に引っかからずに、走りやバイクの挙動がスムーズになるのだ。最初のうちは意識しないとできない動作だし、そんなことをすること自体の方が疲れるのだけれど、やり続けると無意識のうちに自然と身体が動いてしまうはずです。
というかんじで、元貧児ながら身体を動かすことが好きなオイラです。一生懸命ペダルを漕ぐのも悪くはありませんが、ペダルを漕ぐ回数(というか時間?)を減らしていかに同じスピードを維持するか、そんな視点から自転車に乗ってみるのも良いかと思います。

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